2015年2月19日木曜日

チャン・イーモウ「単騎、千里を走る。」

高倉健の追悼特集がテレビで放映され、レンタルビデオ店では特設コーナーが設けられたりしている。この映画もBSで放映されたものを録画で観た。
絶縁状態にあった父と子。
余命幾許もない民俗学者の息子。彼が交わした約束を果たすために父親高倉健が単身中国に渡る。
現地では多くのエキストラが必要だっただろうが、出演者がきわめて少なく、濃厚なドラマだった。中国ならではの雄大な乾いた景色もいい。
旅先で高倉健がビデオカメラやデジタルカメラを扱っていた。ほんとうは不器用ではないのかもしれない。

2015年2月8日日曜日

ラデュ・ミヘイレアニュ「オーケストラ!」

何年前だろう。早稲田松竹でこの映画が上映されていて観に行きたかったのだが、そのチャンスを逃してしまった。
BSプレミアムで放映された。今度は見逃さなかった。
音楽ものは難しい。
プロの目から見れば、ちゃんと弾いているのか、指揮できているのかは(たぶん)一目瞭然だろう。
もちろん僕にはわからない。仮にアンヌ=マリーが上手に弾けていなくても、メラニー・ロランの美しさに免じて許してあげたいと思う。

2015年2月5日木曜日

熊井啓「忍ぶ川」

加藤剛と栗原小巻が出会い、勝鬨橋あたりから都電に乗って深川めぐりをする。
木場の町は水をたたえている。洲崎はパラダイスだ。
栗原小巻は州崎で生まれ育った。
加藤剛は雪深い東北の出身。
それぞれの人生に暗い影が落ちている。
サユリスト同様コマキストと呼ばれる熱狂的なファンが多くいることがわかる気がした。

2015年2月1日日曜日

川島雄三「洲崎パラダイス赤信号」

芝木好子原作の「洲崎パラダイス」をいちど映画で観てみたかった。
冒頭の勝鬨橋には都電が走っている。
そこからバスに乗って新珠美千代と三橋達也が洲崎弁天町で降りる。木場の少し先、東陽町の手前。洲崎パラダイスという門がある。中と外がそこで分かたれている。
東京メトロ東西線木場駅にほど近い洲崎神社も映しだされる。
川は埋められ、緑道公園となっている。橋のあった道は大門通りと呼ばれ、このあたりの町並みに不似合いなだだっ広い道路が200メートルばかり続いている。
古き下町のなつかしい風景が満載の映画だった。